
図のように、巨星は太陽よりも明るいが、表面温度は太陽よりも低いものが多い。これは巨大になりすぎて、持っているエネルギーが表面全体に行き渡らないためである。
また白色わい星は、表面温度は太陽よりも高いが、明るさは暗い。これは、白色わい星の大きさが太陽よりもかなり小さいためである。
「主系列星」と「巨星」とでは、中で起こっている核融合反応が大きく違う。 太陽のような主系列星では、水素原子がヘリウム原子に変わっているが、巨星では同時にヘリウム原子が酸素原子や炭素原子に変わるという核融合反応も起きているのだ。
実は巨星はもともと巨星だったわけではなく、主系列星が進化した姿だ。つまり水素原子からヘリウム原子が作られていくと、そのうちに中心部ではヘリウム原子が酸素原子や炭素原子に変わるという反応が起きる。するとその反応による膨大な熱によって全体が膨張して大きくなっていくのである。
太陽もまたいずれ巨星となり、地球を飲み込んでいくことになるのだ。
※非常に質量の大きい恒星が巨星になると、最終的に鉄まで核融合反応が進む
上図のように、どこまで核融合反応が進むかはその恒星の質量によって決まる。太陽ほどの質量だと酸素や炭素までしか進まない。そして、核融合が鉄まで進むかどうかによって、この後の運命が大きく変わることになるのだ。
太陽質量の8倍以下の恒星は鉄まで作ることはできない。このような星は静かな「死」を迎える。核融合の材料を使い果した時、外側のガスをゆっくりと放出する。するとその中心部に白く輝くものが残る。これが「白色わい星」である。白色わい星は小質量の恒星が死を迎えたあとに残ったもの。だから小さくて暗いのだ。
一方、太陽質量の10倍以上の大質量の恒星では、中心温度が10億K(ケルビン)に達すると鉄まで核融合が進んでいく。ところがこの鉄は非常に安定していて、これ以上は核融合が進まない。それどころか逆に分解していって熱を奪っていく。すると星全体の圧力バランスが崩れていき、ついに大爆発を起こす。これが超新星爆発だ。この爆発時のエネルギーにより、鉄よりも重い金や銀などの元素が作られる。この時の明るさは太陽の1億倍から100億倍である。
■ブラックホールの正体
超新星爆発を起こした後の姿も質量によって変わってくる。
太陽質量の10倍程度の星が超新星爆発を起こすと、あとには1㎤あたり10億トンという質量を持つ、直径およそ10km程度の星ができる。この星の中心部では、その重力によって原子でさえその姿をとどめることができず、原子核は崩壊しやがて中性子となる。これが「中性子星」である。中性子星は規則的な電波をだしているため、パルサーとも呼ばれる。
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では、太陽質量の25倍以上という超大質量の星が超新星爆発を起こすと、どうなるのだろうか。
この場合、残された星の中心部はどこまでも収縮していき、密度は中性子星をはるかに超えていく。すると小さいながらも限りなく重い星となる。この星の重力からは、近くにあるガスやチリはもちろん、光さえも脱出することができない。よって私たちの目には決して見えない。これが「ブラックホール」である。ブラックホールは非常に強いX線を出すのが特徴だ。
最初に見つかったブラックホールは、白鳥座の首の辺りにある。白鳥座X1だ。
のちの研究で、同じようなブラックホールはいくつも見つかっている。ブラックホールは決して珍しいものではなく、宇宙に数多く存在するありふれた天体なのである。