銀河が出来るには、このダークマターが必要不可欠で、ダークマターが存在しなけ
れば、宇宙のガスが集まって星が出来ることはないのだと言う。
■ダークマターの正体は?
現在、ダークマターの正体を突き止めようと、各グループが研究している。
京都大学「低温物質科学研究センター」では、「アクシオン」というまだ見つかってい
ない素粒子ではないかと考えて、磁気を利用した最新の機器を使って検出しようと
試みている。
また、岐阜県の神岡鉱山では、東京大学のグループがダークマターを検出しようと
している。このグループは、ダークマターの正体を「ニュートラリーノ」という未知の素
粒子だと考え、深さ1,000mの地下に置かれた実験装置を使って検出しようとしてい
る。
さらにこのダークマターを実験で作り出そうという研究も進んでいる。
スイスのジュネーブ郊外には、山手線に匹敵する一周27kmの「粒子加速器」が建
設されている。世界最大の高エネルギーを実現できる粒子加速器「LHC」だ。これを
使って、宇宙から降り注ぐダークマターを検出するのではなく、小さなビッグバンを実
験装置の中で発生させ、ダークマターを人工的に作り出して、その正体を突き止め
ようというのだ。
この加速器の中で、陽子を光に近い速度にまで加速し互いに衝突させることで、ご
く狭い範囲に限ればビッグバンに匹敵するエネルギーを生み出すことができる。そ
の高エネルギーの中では、宇宙の初期と同様に様々な素粒子が作り出されるはず
だと予想されている。
この研究は2008年から本格始動し、世界33カ国の研究者が参加する予定だ。
■ダークマターの量は普通の物質の5~6倍!?
このダークマターは宇宙にどのくらい存在しているのだろうか。実は、普通の物質
の5~6倍の量であることが分かっている。このダークマターは、今も私たちの体を自
由に通り抜けているのだ。
■ダークマターよりも多い「ダークエネルギー」!?
ダークマターは普通の物質の5~6倍あるということだが、驚いたことにさらにその
3~4倍あると言われているのが、この「ダークエネルギー」というものだ。
下の図のように、宇宙を構成しているたった4%が普通の物質でできた星や銀河で
あり、残りの96%は私たちがまったく知らないものであるというのだ。

ダークエネルギーというのは「重力とは反対のような宇宙を膨張させるエネル
ギー」である。

宇宙は137億年前に誕生してから38万年かけて冷えたと言われている。そして水素原子が核融合によって様々な原子へ分化し、私たちが知る「普通の物質」ができ
た。
「普通の物質」で出来ている私たちには「普通の物質」しか知覚することができない
が、「ダークマター」「ダークエネルギー」は確実に存在している。
今後の研究成果に期待したい。
