[2009.12.13.(日)] 「私たちの子孫に水没したロンドンを残してはいけない」「今行動しなければ、呼吸できない大気になる」「CO2のさらなる削減を!!」 前回、上記の言を批判する記事を書いたが、 「彼らの言っていることはもっともじゃあないのか」 という意見があるようだ。 前回は、「まさかこんなバカげた流言を信じている人が、この日本にいるわけがない」と思い込んでいたので、敢えて明記はしなかったが…… CO2がこのまま増えても、 ロンドンは水没しないし、呼吸できない大気にもならないし、生物が大絶滅したりもしないし、天変地異も起きません!! (異常気象に関しては、CO2濃度に関わらず、太古からありますから、その頻度を大幅に上回ることはないという意味) ゴア氏の「不都合な真実」はまるっきりフィクションで、「インデペンデンスデイ」と同じ"作り事"です。 映画「不都合な真実」の中の科学的数値が、デタラメ・ご都合主義であることは周知の事実です。 これはIPCCのメンバーからも指摘されていますし、IPCCの報告書でさえここまでひどいものではありません。 にもかかわらず、一時の報道・番組等で流されたものを、いまだに「真実」と信じ込んでいる人がいるのかと、ちょっと驚いてしまった。 これだけ教育水準の高い日本ですらこのようであるならば、もし日本の教育水準が下がれば下がるほど、"根拠の希薄な流言"を信じ込む人の割合は増えるだろうし、これは「支配者に都合のいい」状態であるから、民主主義社会においてはなおのこと、"教育"はやはり重要なファクターですね。 「思い込み」は怖い。 前回にも例示した、「鯨は頭がいいから食べてはいけない」と思い込んだ連中は、今も日本の調査捕鯨船に暴力行為を加えようとしている。 「人間が人間に暴力行為を行うことの方が罪である」という"当たり前"のことが、一つの「思い込み」で消し飛んでしまう。 「思い込み」が思考に蓋をし、正しい結論への帰結を妨げる。 歴史を紐解けば、「○○銀行が危ない」という流言で取り付け騒ぎが起きたり、「オイルショックで紙がなくなる」という流言でトイレットペーパーの買い占め騒動が起きたり……。 最近でいえば、多々ありますがその中でも、(CO2問題はもはや言うまでもないのですが)、「日本の借金」問題もその一つでしょうか。 河村名古屋市長はこう言います。 「"日本の借金で財政危機"というのは、"増税"するために国民についているウソ。実際には危機でもなんでもない。ちょっと経済学を勉強すれば分かること」 そして、彼の言うことは正しいのである。 もし日本が「外国から借金をしている」なら、それは間違いなく危機である。 しかし、日本は「日本国民から」借金をしているのである。 つまり、よくTVでイラスト示されているような、「国民一人あたり○○万円借金を背負わされている」というのは実は間違いで、「国民一人当たり○○万円、国に金を貸している」というのが真実なのだ。 国債を引き受けているのは、日本国民であり、銀行であり、不況時には市中銀行から中央銀行が国債を買い上げるから、事実上日本銀行も国債の多く(というよりほとんど)を引き受けているのだから、"取り付け騒ぎ"が起きるはずがない。 ゆえに、日本が夕張市の如く破綻することは起き得ないのである。 日本銀行がある日、「この国債を全部現金化してくれ」と政府に求めてくると思いますか? 国の一部である日本銀行がそんなことをするわけがない。 では、アメリカはどうか。 アメリカの国債は実は中国・日本が大量に引き受けている。 もし中国の機嫌を損ねて、「おいアメリカ、この国債全部現金化しろ」と言われれば、アメリカは間違いなく破綻する。(日米同盟下では、日本はそんなことするはずないとアメリカは安心している) だから、今、アメリカは中国の機嫌を損ねないような外交をしている。 (もちろん、日本は引き受けた多額のアメリカ国債の利息は受け取っているのだろうから、まあ、日本としても丸っきり損なわけでもないのだろうが) これに対して日本の国債は、ほとんどすべて日本国内で保持されているのだから、危機など決して起きやしない。 マスコミを使って危機を煽るのは、「消費税増税」を国民に納得させるためであり、事実「日本の財政危機を鑑みれば、増税やむなし」という人の割合が驚くほど高い。 増税されても十分生活できる経済力がある人は、まあそうとも言えるだろうが、ギリギリで生活している人にとってはとんでもないことだ。 それに、累進課税は緩められ、消費税のような間接税が増税されるのは、金持ち優遇・低所得層冷遇の措置で、収入に占める税の割合は低所得になればなるほど高くなる。 それとも、政府は「多額の献金(という名の賄賂)をしてくれる人を厚遇するのは当然でしょう」とでも言う気だろうか。 それにしても、根拠の希薄な流言・ウソに簡単に左右される人、結構いるようで……。 正しい知識を身に付けることこそ、その害から身を守る唯一の術。 そして、正しい知識を得るためには正しい情報が提供されることが不可欠なわけだが、同時に、流された情報の正・誤を判断するためには正しい知識が必要……。 ニワトリと卵のようなジレンマに陥りますね……。 それにしても、河村名古屋市長はすごい人です。 自らの年収を2400万円から800万円に切り下げて(年収800万円というのは、世間の平均年収らしいです)、さらに4年に一度の退職金(という名のボーナス)数千万円を全額カットし、その一方で「住民税一律10%カット」を実現させようとしている。(現在、議会の猛反発を受けている) 尊敬します。 民主党の国会議員時代から好感を持って見ていたが、彼は「政治家は儲けるためにやってはいかん。ボランティア精神でやらな」と言い、そして(言葉だけでなく)それを実践している。 政治家が皆彼のようであるならば、どれほどよい世の中に生まれ変われることか。 いや、人間が皆このようなものであるならば、どれほどよい世の中になることか。 しかし、人間は皆、善・悪併せ持つものなのだ。 だから、争いが起き、犯罪を抑制する道徳(または宗教)・法律(およびそれを実効化する警察力・軍事力)が人の世に存在する。 (人間が善だけの存在なら、これらのものは存在する理由も必要もない) 「囚人のジレンマ」という経済学で有名な「仮想ゲーム」は、簡単に言えば、「人が皆、他者に協力的であれば、皆が幸せになれる」が、「一人でも『自分さえよければいい』という人間がいると、途端に皆の幸せは阻害され、その一人が『一人勝ち』し、残りの者は大損害を被る」、そして「『裏切り』には『裏切り』で返すのが、最も損害を低く抑えられる方法である」というもので、人の世の現実を見事に示唆している。 「倭国大乱」、これは日本史上"卑弥呼"前後の時代(弥生時代・2世紀頃)を『後漢書・東夷伝』などで述べられているものだが、「日本では多くの小国が争っていた」というもの。 原因はいろいろあるようだが(王位継承など)、最も根本的な原因は「稲作が普及し、食料の備蓄が可能になった」こと。 備蓄された食糧=(現在で言えば)お金 『自分さえよければ』という人間が、この富を独占し、そのような人間同士で争い、勝った者はさらに豊かになり、負けたものは死ぬか隷従するか、そしてその他大勢の者たちはその『支配者』のために働くために「生かされて」おく。 いつどこから「敵」が攻めて来るか分からないから、土豪や城塞を築いて防衛する。 そのような延長上に現在の我々の世界も存在し、何千年たっても根本は何も変わってやしない。 相変わらず「外出時には鍵をかけなければならない」し、「ごく一部の人間に莫大な富が集中」し、民主主義のはずが「富を持った有力者たちに都合のいい法律があっという間に制定」され、彼らはますます力を増していき、一方で、庶民は間接税増税等でますます搾り取られ権力者のための存在となり下がるしかなくなる。 現在火曜夜9時から放映中の『ライアーゲーム』は、どうやらこの『囚人のジレンマ』をテーマにしているようだ。 「皆が協力すれば皆が幸せになれるが、裏切る者がいれば、その裏切り者に富は集中し、正直者は大損をする」 この現実を思い知らされる中で、果たして主人公たちは逆境をどう解決していくか。 まあ、ドラマだからどこかに『ご都合主義』が散りばめられるのだろうが……。 今、注視しているドラマである。 ちなみに核廃絶が困難なのも、まさに『囚人のジレンマ』に起因していることは言うまでもない。 いや、核に限らず「全ての兵器」についても同様だ。 「兵器を持った者」だけが、他者を支配し利益を得られる。 皆が、「せいの」で兵器を廃絶した途端に、「裏切り者」が隠していた兵器で皆を支配する。 その懸念が払拭できないから、誰もが兵器を保有しようとし、保有量を増やそうとやっきになる。 過去の軍拡競争もまた、このようにして始まったのだ。 そもそも、オバマ大統領が「核廃絶」を言い出したのだって、「古くなって実用性が著しく低下したのにメンテナンス費にだけは莫大なお金がかかる一部の核ミサイル」を解体して、「無駄な費用」を削減しようとしているだけだろう。 要するに「お金が大事」という話だ。 先の大戦以前の「ワシントン海軍軍縮条約」「ロンドン海軍軍縮条約」においても、軍艦建造競争で莫大な費用が必要だから、「金のかかる軍艦は、もう作り続けたくはないが、保有比率では他国よりも優位を保っていたい」というご都合主義を、当時世界のリーダー的存在を自負するイギリス・アメリカ主導で、イギリス・アメリカにだけ利益のあるやり方を、「世界平和のため」「戦争をなくすため」という名目で行ったに過ぎないことは周知の事実だろう。 今回の「核廃絶宣言」も、所詮これに似たりではないのか。 彼が真に平和主義者なら、普天間・辺野古沖問題であれほど日本に高飛車に、高圧的に臨んでくるはずがない。 「グアム移転でもいいよ」と、快く言ってくれるはずではないのか。 (この問題、鳩山政権の支持率を大きく左右するに違いない。 もし『日米合意』のまま決定すれば、『公約違反』として国民は『その他の公約もこの如しか』と大いに落胆し、また一方で、アメリカの不興を買えばアメリカ側の(水面下の)画策で鳩山政権は潰されるかもしれない危機に陥る可能性もはらんでいる気がしてならない) 最近ではアメリカでも、オバマ政権の支持率は急落しているそうである。 それに、最近TVで彼の顔を見ても、なぜかオーラを感じられない。 本当に信じるに値する人間なのかが分からない。 特に、アフガン3万人増派の演説を陸軍アカデミー・ウエストポイントで行った時のオバマ氏の顔は、どういうわけか「専制支配者」の顔にしか見えなかった。 直後のノーベル平和賞授賞式でも、都合のいい「言い訳」にしか聞こえないスピーチを繰り返している印象でしかなかった。 確かに「戦争根絶のために戦争をする」というのは、パラドックスであり、また同時に真実・現実なのかもしれない。 しかし、アメリカは「イラクは大量破壊兵器を保有している」と、日本を含む全世界に「思い込ませ」、イラクに親米政権を樹立して自国の利益を図ったという前例もある。 (これはまるで、満州国建国のやり方ではないのか!?) (誤解のないように敢えて言っておくが、私はアメリカが嫌いなわけではない。どちらかと言えば好きな方だし、だからこそ英語を勉強している) 話は戻るが、「CO2問題」にしても、今、全世界的に「CO2主犯説」を「思い込ませる」ことに見事に成功している。 イラクの時と同様、もし違っていたとしても、「あの時はみんなそう信じていたのだから……」と言い訳もできる。 しかし、「そう思い込んでいたのだから、だから仕方がない」で通る問題だろうか。 いや、それで通してよいのだろうか!? それにしても、こんな世の中でありながら、自己の利益を可能な限り排して、市民の利益のために身を粉にして働く河村市長には、敬意を表さずにいられません。 実際に給料をここまでカットできる政治家が、いったいどれほどいることか。 「皆のため」「国民のため」と言いながら、実は皆、一皮剥けば「自分のため」「金のため」なのではないのか。 もっとも、「子供のため」と言いながら、実は「自分のため」という親が多い世なのだから、それも仕方がない……、それが人の世ということか……。 『欲』というものは、良いほうに働けば『向上心』へ、悪い方に働けば『私利私欲』へ向かう、両刃の剣。 だから、『欲』が悪いわけではない。欲を扱う人間の問題だ。 (ゆえに「欲をなくすべきだ」というのは一元論であり、誤りである) 包丁だって、調理をするのに便利な道具でもあり、凶器にもなり得る。あくまでも、扱う人間の問題なのだ。 さて、今回も2,3行で済ませるつもりが、いつの間にかこれほどまでに長文に。 何時間もかけた、この作業こそ意味があるのだろうか。 無駄は削減すべし……。 ということで、今日はここまで…… |